中国~SWEET CHILD OF MINE

2006年09月25日

週末には北にそびえる大都市、桂林からのリバークルーズの客が船を下船する場所でもあって、観光客が大挙押し寄せることになる。船着場では、みやげ物売りや、観光客が物珍しがって一緒に写真を撮った後に金をせびる鵜飼いの姿。 


そんな姿をぼんやりと見つめながら、観光地で何もしないと言うことを楽しむ。フケっぽい頭が気になったので、屋台の床屋でカット。最後に肩たたきのサービスもあった。 


一昨日の晩は、日記をUPしようと思ったが、なんだか写真のデータが重いせいで、実行できず。仕方ないので、真っ暗の川沿いでビールを飲んだり。寝ようと思って宿に帰るが、飲み足りずに寝れそうになかった。 


白人相手に無数に存在するカフェバーの一軒に足を踏み入れるが、なぜか店員に客扱いされずに外に出た。途方にくれていると、同室に泊まるトーマスの姿が目にとまった。彼と話しているとちょうどバーへ行くところだと言う。僕はついて行くことにした。 


行った先は5ヶ月前に出来たばかりだと言うレゲエバー。中国でレゲエバーに来るなんて想像も出来なかったので、店に入っただけでわくわくしてしまった。壁には無数のボブマーリィーの写真が飾られ、ラスタカラーのものであふれていた。 


僕はラムコークを頼み、バーテンの女の子と話した。日本から着たとは誰も想像してなかったらしく、バーテンの彼女は僕がラムコークを飲み終えると、カクテルグラスの底に砂糖を沈めた、透明なカクテルを作ってくれた。 


なんて名前のカクテルなの?と聞けば、「ベイハイドゥオ」と言っている。分からなかったのでメモ用紙に書いてもらうと、「北海道」の文字が。底に沈めた砂糖は大地に降り積もる雪をイメージしていたのだ。意気なはからいである。 


気がつくと何杯かのショットをご馳走になっていたり、地酒らしきものを飲まされてみたり。したたかに酔い始めていた。僕の隣にドレッド頭の男が座った。彼はバーテンの彼氏らしく、観光客相手のカフェバーで歌を歌ってるようだった。 


僕が日本でバンドをやっているんだ、そう話すと彼の友達が集まり始め、音楽の話で盛り上がった。レゲエは好きか?どんなジャンルをやってるのか?などと。 


ほどなくするとドレッド男の仲間からジョイントがまわってきた。やっぱレゲエだもんなー。などと勝手に自分に言い訳をしながら煙を楽しんだ。明日またここで昼に集まるからお前も来いよ、お前のバンドの音楽を聞かせてくれよ!と再会を約束し、彼らと別れ宿に帰った。 


昨日昼ごろ起きると、どうも頭が痛い。飲みすぎでだるい。うだうだしたり、シャワーを浴びて約束の時間になったのでレゲエバーへ向かった。昨日のメンバーが一人、また一人とライブ会場に集まるバンドマンのようなだるさを抱えながらやってきた。 

あまり英語の出来ない、ドラムをやっている19歳のがりがりの少年は、両足にがっつり刺青入れた悪ガキである。吸う・飲む・叩く。彼に僕の音源を聞かせると、good!と言ってくれた。パンテラやスレイヤー、そんなバンドが好きなようだった。 

がりがりなので、「お前、もっと飯食って体でかくしろよ!」と肩を叩くと、まだあどけなさの残る笑顔を僕に見せた。 


ジャムろうぜ!と悪がきに誘われ、バーの二階にあるシンプルなドラムセットとやや大きめの家庭用サイズのアンプの並ぶダンスホール兼、練習スペースへ。僕はゴールドトップのレスポールを手にとってセッティング。悪ガキはツインペダルをセッティングしている。 



思い切りひずませたギターの音が陽朔の町に響いた。 



悪ガキとパンテラやメタリカなどを合わせる。高校の軽音楽部の部室に居るような感覚に陥った。何に使うのか分からないような機材に囲まれて。GUNS'N ROSESの「SWEET CHILD OF MINE」にも彼は合わせてくれた。 


バーのオーナーの細身で綺麗な女の彼氏は、PAもこなす笑顔の素敵な青年。彼女と一緒に働いているようだ。ドレッドはバーテンの女と付き合っている。バンドマン、どこに行っても食えないんだな、なんて思ってしまう。 


ほどなくしてドレッドも登場。笑顔のナイスな青年と悪がき三人でジャムリ始めた。sublimeの「SANTERIA」を演奏してくれた。演奏をつづけながらジョイントがまわる。かなり長い時間演奏を見ていると日が暮れ始めた。 


一旦宿に戻り、一眼レフを持って再度バーへ。ジャムは終わっていたようで、みな表に出て涼んでいる。僕も一緒になってボーっとする。みな金が無いのと根っから好きなようで、タバコを自分で巻いている。そんなタバコをもらい、一本吹かしていると、バーから電気釜を抱えた店員がやってきた。 


ふたを開けると、いい匂いがしてきた。綺麗なオーナーが作った炊き込みご飯だった。緑豆、ソーセージを薄く切った物、ジャガイモなどなど。ぼくは悪ガキやドレッドに勧められるがままにそれを頂いた。 


みんなで外でお食事。不味いはずがない。思わずお代わりしてしまった。ここ陽朔でもディープな出会いが有った事にうれしくなった。香港やマカオでの刺激的な日々を思い出し、陽朔には熱を感じる事が出来ないのでは?と思い始めた矢先のことだった。 


笑顔のナイスな青年に誘われ、二階のテラスのような所へ行って涼んだ。音楽や日本の話。メジャーな音楽で金を稼いでから、自分の好きなブルースやレゲエをやりたい。彼はくしゃくしゃの笑顔でそう語った。 


中国の年寄り達は日本に対して戦争の影響で、本当に多くの人がいいイメージを持っていない、だけども若い世代は日本に対してそんなイメージはない、そんなことも教えてくれた。 


地酒のカクテルを僕に飲ませたがる笑顔くんと下に降りて、カウンターに腰を下ろして乾杯を繰り返していた。しかし、金などまったく要求しないのだ。 


叩けないジャンベを叩いていると、入り口から「ケイ!」と呼ばれて振り向くと、「友達が来たよ!」などと言われた。しかし、ここ陽朔に友達なんていない。誰だろう、と思ったら日本人の男の姿があった。 



彼は上海の語学学校に留学していて、陽朔にすむ中国人の彼女の所に遊びに来てるようだった。
中国語も上手に話している。


久々の日本語の会話で盛り上がっていると、笑顔君からジョイントが回ってきた。みんなでぼっこし。 


僕は日本人の彼と街に繰り出し、おいしくて安いご飯屋を教えてもらったり、彼女が働く洋服屋さんへ案内してもらっていた。僕たちはビールを飲みたくなり、近くのバーで乾杯することにした。 


ほどなくして仕事を終えた彼女も合流。彼に通訳してもらいながら、三人で2時間近くも話し込んだ。また明日、遊ぼうと約束して僕たちは別れた。 


目覚めると12時。今日も陽朔の街は暑い。 

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