フランス~モンペリエから世界の中心へ~

2011年6月12日

 

 

盗まれかけたチャリ。そして壊れるスポーク。

しかしどうにもならない事は無かった。

 

ル・グロー=デュ=ロワの街から早朝のバスに乗って、最寄りの都市モンペリエまで向かった。壊れた後輪を抱えて。

1時間ほど乗ってバス代1.5ユーロ。チャリンコ移動がアホらしくも感じてしまった。

町外れについたバス。そこからキレイなトラムに乗って街の中心へ向かった。

 

しばらく街をぶらついたあと、ツーリストインフォメーションで自転車屋の場所を聞いた。一番近いと言われた店は発見できず、2件目まで地図を見ながら歩いた。

モンペリエの街はそこまで大きくもなく、居心地の良い街だった。

 

2件目の自転車屋を見つけた時、えらく嬉しかった。

 

眼鏡をかけた優しそうな店の主人と経理に夢中で客に無関心な奥さんと思われる女。

インフォメーションで教わったフランス語のメモを見せて修理できるか聞いた。

 

だけども折れたスポークの修理は出来ないとの事だった。歪みがひどいようだった。

 

新しい車輪は30ユーロだと言う。少し考えてしまったが、新品の車輪を買うことにした。

鼻歌まじりで壊れた車輪から新しい車輪に部品を付け替える主人。ついでに異様にすり減っていたタイヤも新品に変えてもらう事にした。

 

作業を一部始終見せてもらう。予備にと古い車輪からスポークを外してもらった。これで自分でも直せるかもしれない。

 

作業が終わって、新品の車輪を渡された時ニヤニヤしてしまった。

 

少しでも早くモンペリエからキャンプサイトに帰りたかった。新しい車輪をつけたかった。

来た時と同じバスに乗り、翌日通るであろう道をじっくりと見ながら帰った。

 

キャンプサイトに帰ってすぐに車輪を取り付け、うまくかみ合わなかったギヤの調整をした。

 

これでまた、辛くて時たま気持ちのよい自転車旅が始まるのだなと思った。

 

フランスで興味がある都市はスペイン国境に近いフランス南東部のペルピニャンだった。それ以外の街や景色なんてどうでもよかった。
 

美しくないフランスばかり目に入っていた。



雨宿りをしていた海辺の街。こちらを意識しながらやってくるやばそうな2人。黒いコートのフードを被り、でかいイヌを2頭も連れて雨の中を歩く浮浪者のような男。その連れはパンツがほとんど見えてる位の腰ばきで、テントを背中に背負って同じく犬を連れていた。

 

マルセイユでタバコを巻いていると、よだれを垂らしながらハシシを見せて来て巻紙をくれと言う男。

 

タギングというか落書きだらけの農家の納屋や、放置された車たち。

 

ミシュランの国だ。星が3つもついていれば、キャンプ場でも20ユーロ以上もする。ただプールがあるとか、バーがあるというだけで。

とにかく早くペルピニャンに行きたかったのだ。行きたい場所はそこだけだったんだ。

 

インドのジャイサルメールで、話と違うキャメルサファリで一緒になったおっさんがいた。ドイツ人で、お茶と本を扱う店をやりながらほうぼうを旅してるという男。

 

旅の話をしていて、次はどこに行くのかと聞かれヨーロッパのイタリアやフランスに行くだろうと答えた。

 

南フランスのペルピニャンに行ったら良い、そう言われた。

 

なぜかと聞くと、画家のサルバドール~ダリがここが世界の中心だ!と宣言した街だというのだ。そして、そのペルピニャンの駅にはダリの絵が残されていると。

 

まるで絵や芸術に詳しくない僕でも、ダリは知っていたし好きだった。

 

小学校だか中学校の美術の教科書に乗っていた、時計がグニャリと歪んでいて、奇妙なロボットだか何かがある絵を見た時の衝撃。

 

あのヒゲと目をぎょろりと開いたダリ。

 

そのダリの話を聞いてから、フランスではペルピニャンの駅にさえ良ければ良いと思っていた。

 

チャリが治った翌日、そのペルピニャンへと向かった。

野宿とか夜に走るのはやめて、安全第一で無理せず行こうと決めた。もうトラブルは嫌だ。

 

しかし途中で一泊した翌日、寄り道をしながらも150キロ走って夜のペルピニャンに着いた。へとへとだった。でも早く到着したかった。

 

夜で看板や街の地図も見つけづらく、キャンプサイトは見つからなかった。

街をウロウロするのも嫌で、町外れの高速道路わきの高架下で眠った。

 

翌朝、世界の中心に美しい朝焼けが訪れた。

モンペリエの街 古い建物にマックが入ってるのが新鮮

モンペリエの公園の素敵な椅子 ちゃんと椅子は回るようになってた

ペルピニャンの朝焼け

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