ギリシャ~天国と地獄 カラミツィ~

2011年04月25日


運転手への怒りが収まらないうちに、バスはテッサロニキという街へ着いた。
午前2時。到着したバスターミナルは閉まり途方に暮れた。


ターミナルの端っこで、コンロでお茶を沸かし一息着いて考える。

お茶を飲んで暖まってると、たまにバスが来ては走り去っていく。
どうやら空港とターミナルを結ぶバスが動いているようだ。
空港で暖を取り仮眠してから考えよう、そう思ってバスに乗った。


テッサロニキの夜。
街の至る所にタギングやら落書きされ、空いたテナントが多くさびれた様子。
経済の悪化がこうさせたのだろうか。町中で野宿なんてしないで良かった。


空港はセキュリティーチェックもなく入ることが出来た。
売店でコーヒーを買って、 フリーで飛んでるwifiで情報集めをした。
早いところギリシャを出たかったが、嫌な想いだけでは負けた気がする。


ダラムサラで出会ったドイツ人の親父の勧める、テッサロニキの南東にある半島へ行く事にした。
デリーで再会した友人が、三つ有る半島の東の半島にあるアトス山が良かったとも言っていたし。


ギリシャに中指立ててやろうという意図もあったが、アトス山を遠巻きに見たくなり真ん中の半島へ向かった。


バスを3本乗り継いで、カラミツィという小さなビーチのキャンプ場へ。
半島に入った辺りから、突き抜けた空の青さで映える白壁にオレンジ色の屋根瓦の家々、そして広大なオリーブの農園が僕の気分を高めた。



幾つもの街を経由して、カラミツィへ。
バスを降りるとキャンプ場は直ぐそば。
「本日よりオープン4/21」とある。腕時計で見るとその日付。
ツイてる。そう思った。


ガラガラのキャンプ場。
ビーチは目の前にあり、東側にまだ雪化粧が残るアトス山が見える。
半島の端にあるアトス山。エーゲ海に浮かんでいるようにも見える。
そこに2000メートルクラスの山があるのは不思議な気分だった。


テントを山の見える位置に張った。
辺りに咲く、春の訪れを感じた白や黄色や赤の草花たち。
飛び回るミツバチも忙しそうだ。


見た事のない美しい景色だった。


食料の買い出しに往復4時間も歩いたが、夕飯は久々の豚肉をステーキにした。
星空を見ながら気取ってワインを飲んだ。


最高のロケーションに天国かと思った。


でもそれは昼間の暖かいうちだけだった。


陽が落ちてから相当冷え込んだ。
ワインを暖め一気に飲み干す。
相当着込んだが安物の寝袋は役に立たず、深い眠りは訪れずに変な夢ばかり見た。
翌日フロントで聞くと、5℃位しかなかったらしい。



結局三泊した全ての夜がその寒さだった。
凍死する寒さじゃないだけましだったか。


天国と地獄。
どちらも味わえて幸せだ。

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