インド~ハンピ、ハヌマーンとプルメリア~

2011年2月12日


バルカラを離れたのはいつだったか?


2時間半のバックウォーターの船旅と2時間ほど列車に。
そこから、寝台ではない夜行列車に乗り継いで12時間近く、そこからバスに揺られて10時間。


最後にバスを乗り換え30分。


長い道のりを経て、世界遺産の町ハンピにやってきた。



ハンピに来るバスは舗装がくたびれた道路をがんがん飛ばして来た。
最後部の座席だったこともあって、跳ねるはねる。


尊師ばりに空中に浮くことしばしば。


長時間の移動と乾燥した気候のせいか、ハンピにきて2日ほど風邪でダラダラしてた。



ハンピの町の中心から西側にメインの大きな寺院がある。
その反対側、東にはマータンガーヒルという大きな丘がある。
その二つを結ぶように、ハンピの街のメインバザールが通る。



街中やその周辺は、巨石がゴロゴロと転がっていて、不思議な景観を生んでいる。
丘も禿げて岩肌があらわになり、その斜面にある巨石の上にポツンと祠があったりする。



14世紀にヒンドゥーの王国が首都に定めて繁栄したハンピ。
16世紀にはムスリムの侵攻によって滅びた。



昨日は街から南に位置する、王宮があったエリアを歩いてきた。


広大な敷地を城壁が囲み、寺院や浴場の跡地、物見の塔や王の広間みたいな空間が点在する。
空中水路なのか、高さ1メートルくらいの水道橋なんかもあったりする。


確かに広大で沢山の遺跡があるのだが、自分の気に入った場所と比べるとピンとこない。



自分が気に入った場所というのは、街の西のメインの寺院の脇を上っていく丘。
風邪っぴきでも歩いていける、宿から近くのその丘には毎日足を運んでいた。




宿の主人が教えてくれたところによると、この丘は多くの詩人や作家が居たエリアらしい。
ここは、王宮のような平たい敷地に遺跡が並ぶわけでなく、岩肌がむき出しになった丘に石造りの建造物が点在する。




居るだけで不思議な気分になる場所だ。




そこに、プルメリアの木とハヌマーン(猿の神様)の祠が並んで立つ場所がある。
ラブストーリーの映画なら、約束の地として再会の場所になりそうな。
とにかく絵になる祠なのだ。そう思っていた。



話を聞くと、アウトカーストの恋人たちがその場所に昔住んでいた。
詩人などが多いその場所では二人は忌み嫌われ、絶えかねた二人は自殺をすることになった。
そして彼らは怨念からか、悪魔となってしまったという。


人々は悪魔となった彼らを封じ込めるために、ハヌマーンの祠を建てることにした。


そして二人が自殺をした場所ににプルメリアの木が育った。



なんだか物悲しいお話である。
ラブストーリーどころか怪談になってしまいそうな話だった。



そんな話を聞いたが、その丘で見るサンセットが大好きだ。



日中の日差しで暖められた石造りの遺跡は日が沈んだ後も暖かく、そのままそこで寝てしまいたくもなる。
大きな遺跡なんかのそばを通ると、熱気を感じるくらいに暖かいものもある。



昔の人も日が暮れてからのその暖かさを感じていたかと思うと、残された遺跡が生きているような気になった。

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