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グアナファトもあと数日か


先週の金曜日にスペイン語学校が終わった。 話を聞こうと思って足を運んだ学校でいきなり授業を受けることになったり、学校の教室のペンキ塗りを頼まれたりとなかなか面白い経験になった束の間の学生生活。

学校に行くと言う大義名分で長期滞在していたが、学校が終わってしまったのでただの沈没したおっさんになってしまった。しかし毎日学校に行くことで生活のリズムが保たれていたのは良かった。 旅先だと好きな時間に起きて好きな時間に寝るという日々を過ごしがちなので、とても良かった気がする。

肝心のスペイン語はさほど上達していない気もするが、0に等しかったスペイン語だったので自分の中では進歩したと思っている。

宿のスタッフでメキシコ人の大学生の女の子が居るのだが、スペイン語の勉強している彼女にはだいぶお世話になった。言ってみれば国語の先生になるため大学でスペイン語の授業を受けているらしい。

彼女は学校の空き時間に僕の泊まっている宿や宿のオーナーが別に持つ婦人服屋で働いている。ベジタリアンなのに甘いものが好きで、腹が出ているけど甘いものが詰まってると冗談にできるくらいおおらかだ。

宿で顔を合わすと勉強に付き合ってくれたり、お喋りしていると間違いを直してくれたりと優しい彼女。散歩の途中に婦人服屋に寄って彼女と話し込んだ、いや会話のトレーニングに付き合ってもらった事も多々ある。

学校が終わってからまだ行っていなかった博物館へ足を運んだりピピラの丘(グアナファトの街が一望できる丘)に再度登ったりした。そして増えてしまった写真の整理をするべく昨日から引きこもり気味で宿でパソコンと向き合っている。

正確にいえば増えてしまった分だけでなく旅に出てからの写真なので相当な量でフォルダ分けするだけでくたびれてしまった。

今日の昼過ぎパソコンとにらめっこしていると、いつものように彼女が遅い昼飯を作りにやってきた。 挨拶を済ませて彼女の顔を見ると疲れているのか表情が暗い。

疲れてるの?と聞くと彼女は泣き出してしまった。

何か言ってるが聞き取れない。 なぜだか一向に分からないので困ってしまったが、少し時間を置くと彼女は落ち着いて分かり易く話してくれた。以前勤めていた会社の同僚が交通事故で無くなってしまったというのだ。 懇意にしていたらしくかなり落ち込んでいる様子だ。

いつものように会話が弾まず、シーンとしたキッチン。 なんて声をかけていいか分からず言葉が口に出ない。

もっとスペイン語が話せたらなぁと思っていると、彼女は亡くなった同僚の写真を見せてくれたりした。 時間が経つにつれて普段の彼女に戻ってきたように感じた。食後にも関わらずポップコーンを作り始めた彼女。大量に作っていたのでおすそ分けを頂きながら彼女と喋ったり僕のパソコンで一緒にyoutubeを見たりした。

冗談も出てきた彼女だったが婦人服屋の仕事の時間になってしまった。

ポップコーンありがとう!仕事がんばってね!と声をかけた。

彼女は「今日一緒に居てくれてありがとう。」と言った。

その言葉が理解できた喜びもあったが、悲しい気持ちを押し殺しているに違いない彼女の心のうちが見えた気がした。

金曜日にはここを離れる。 次の土地へ行くと言う楽しみがある反面、長い事居座ったこの宿から離れることを思うとおっさんは切ない気持ちで一杯だ。

#メキシコ #グアナファト

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